昨日は3月11日でした。あの大震災から10年。
震災当時、私は独身の会社員で、日本橋にあるオフィスで、いつものようにパソコンを前に働いていました。翌日の土曜日に、夫との婚約式を控えていました。
突然の揺れに、みんな机の下に隠れました。あまりにも大きな揺れで、ショックを受けました。
でも、震災直後はその事態の大きさを理解できず、電車が止まっていたので同僚の人たちと歩いて帰宅することにしました。
靖国通りを新宿方面へひたすら歩いて行ったのですが、平日の午後にたくさんのサラリーマンの人たちが一斉に歩いている異様な光景でした。みんな、どこか緊張した面持ちでした。駅前の交差点にある巨大なテレビが、停電のせいか真っ暗になっていたのが不気味に感じました。自衛隊員を乗せた大きな車が、目の前を通り過ぎていったことを鮮明に覚えています。
やがて日が暮れて、電車も復旧しないし、自宅までたどり着くのは難しそうと判断して、一緒に歩いていた同僚の方がご厚意でおうちに泊めてくれました。
その晩、テレビの放送を見て、初めて津波の被害を知りました。
その頃にはメールも通じるようになり、夫とメールをして、お互いの安否を確認し、明日の婚約式は無理そうだから延期にしよう、とやり取りしました。
翌朝には、電車も復旧していて、自分の家の最寄り駅に着いて、いつもの道を歩きました。土曜日の朝はとても暖かい日差しで、いつもと変わらない見慣れた街並みでした。
本当に昨日あんな恐ろしいことが起きたんだろうか?夢なのか、現実なのか。
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以上が私の震災の思い出です。
被災地の方たちのことを考えると、東京にいた私の経験なんて書く意味があるのかな、とも思ったのですが、振り返りとして文章に綴りました。
あまりにも多くの人の命が失われたこと、今もなお苦しんでいる人が多いことを思うと、
言葉が見つかりません。
結婚後、我が家は4年間アメリカで暮らしていたのですが、アメリカでは地震を全く経験しませんでした。日本に帰国して、たびたび小さな地震を経験するたびに、本当に日本は地震が多い国だなと実感します。
10年前は身軽な独身でしたが、今は3人の小さなこどもたちのお母さんです。何かあったら、家族をこどもを守らなくてはなりません。
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去年買ったこちらの本。大きな地震を2回被災した経験があり、災害レスキューナースとして被災地支援の活動もされている辻直美さんが書いた防災の本です。本屋さんに行くと色々な防災の本がありますが、これは主婦目線で極めて実際的なアドバイスが書かれていて良書だと思い買いました。最近は電子書籍を買うことが多い私ですが、これは災害時も読めるように紙の本で購入。早速この本のアドバイスに従い、災害クッキングや、本を詰めて家具転倒対策をしてみました。
未来のことは分からないけれど、いざというときに大切な人を守れるように、できる備えをしておきたいです。